プロセス(KPI)管理の落とし穴
よく目標を立てる際に、プロセス項目とその数値を設定します。
いわゆるKPIってヤツですね。
前職で、WEBを中心とした集客業務をやってました。
その時の目標設定&検証方法を端的に表すと
いくら使うのか
↓
HPが何ページ見られるのか
↓
HPが何人に見られるのか
↓
何人が申し込むのか
↓
何人が購買するのか
↓
いくら売上があるのか
という感じです。数値を仮で入れてみましょう。
いくら使うのか(100万円)
↓
HPが何ページ見られるのか(1,000,000 PV)
↓
HPが何人に見られるのか(10,000 UU)
↓
何人が申し込むのか(200 CV)
↓
いくら売上があるのか(200万円)
という感じになります。これにプラスして、各項目の単価を目標&検証項目に設定します。
もちろん、最終目標は200万円。ここを達成するために色々とアイデアを出し実行に移します。
ただ組織が大きいと上記プロセスの全てに携わるのが難しくなります。
全社で目指すのは200万円の売上。これはどの部署も目標として設定します。
ところがAさんの部署は「何人に見られるのか」までが業務範囲なので、
200万円の目標の他に「何人に見られるのか」というプロセス目標を定められます。
プロセス項目(KPI)を決めて、目標に向かう。
非常にロジカルで、理にかなってます。そして僕自身、このやり方をやってきました。
が、KPIも万能ではありません。
落とし穴もあります。
上記の例でいくと、、、
例えば月の半ばを過ぎているのに、売上が50万円しか無いと仮定しましょう。
本来ならば100万円の売上が無いとダメですよね。明らかにペースが遅れています。
Aさんは「これは売上いかないんじゃないか」ともちろん感じています。
が、自分の業務範囲は「HPが何人に見られるのか」なので、その先のプロセスには手が出せません。
この状況になるとKPIだけを追うようになりがちです。
そう、とにかく1人でも多くの人にHPを見てもらう施策を実行します。
こうなると本来の目標(200万円)にいかに近付くか、というアイデアは考えにくいですし
そういう場もなかなか無かったりします。ここが落とし穴です。
じゃあ、KPIを全部無くして全社員に200万円の目標しか無ければ、、、
それはそれでコワいですよね(そうやってる会社も一部あったりはしますが)。
僕なりの解決策は2つ。
①Aさん(の部署)に「200万円を達成するにはどうしたらイイ?」と聞く
単純ですけど、この質問の威力は絶大です。
・他の業務に関心がいくことで連帯意識が向上する
・自身の業務が一連のプロセスの中で、どういう役目役割を果たすかを理解することでクオリティがあがる
②各プロセス責任者のコミュニケーション頻度を上げる
・上記に挙げた効果はもちろんあります
・第三者の意見をもらうことでオペレーション改善のヒントがもらえる
・決裁権があるので、改善が「案」で終わるのではなく「実行」に移されやすい
今自分がいる業界でも「技術者をお客さんの前に連れて行く会社が成功する」と言いますしね。
組織が大きくなればなるほど、(本当は一致してるんですが)利害関係も一致しなくなります。
僕の経験上、そこは相互理解の深さが解決しれくます。
まぁでもコミュニケーションチャネルの仕組みを作って、実行していくのは本当に大変です。。
100人規模の組織はもう作れないですw